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■ 農畜産物直売所を成功させる

●はじめに

私はもう長いこと直売所の運営に携わってきました。以前はJAの中で「Aコープ」の店長として勤め、その後機構改革より農畜産物直売所を企画・設計・運営を行い、初めての店舗では約2年かがりで軌道に乗せ、二店舗目はわずか着任一週間で開店させました。その後2店舗を作り4店舗の農産物直売所の開店に携わってきました。その後全国初と言われる規模の、「農畜産物直売所」の構想に着任し、現在の株式会社「げんきの郷」のメンバーとともに企画・建設・開業をさせて頂きました。
その構想は農畜産物直売所の企画だけでなく、農畜産物処理加工施設・地域食材供給施設とその多くの計画立案をしてきました。
農畜産物処理加工施設では、地域の農産物を使った加工品施設で、「漬物・豆腐・菓子・味噌・パン・アイス・惣菜」などを企画し、また地域食材供給施設では田舎の和風レストランとして企画してきました。
しかし、農畜産物直売所で900㎡以上となると大変大きな規模で、事例がないので試行錯誤しました。
またミーティングは毎週土曜日に、約2年間欠かさず開催され、検討会を行ってきました。でも担当レベルでは、実務がなかなか理解できずに戸惑うことばかりが毎日発生してくるのです。その疑問・解決策をミーティングまでの一週間が待てない時が多く、自分としては大変苦労した記憶があります。
毎日の業務は、農水省への補助金申請の資料作成・ミーティング資料の作成・部内での調整・JA役員等の報告・地元生産者と懇談など多くの問題点がありました。
その時はがむしゃらに休日返上で業務してきましたが、振り返ると現場での細かな事が相談できるコンサルタント的な人が一緒のメンバーであれば、もっと良い物が出来ていたのではと良く思います。
全国で今まさに直売所を立ち上げようと思っているJA・企業の担当者へ、また好調で次のステップを思案されている店長さん、オープン後運営で苦戦している店舗があれば、お役に立てればと思っております。

●「言い出しっぺは誰か」

農畜産物直売所の計画を立てたのは一体誰なのか?
もともと農畜産物直売所とは生産者が自ら始めたことです。ファーマーズマーケットとして海外ではよくある直接販売です。しかし生産も販売も行っていたらどちらかが疎かになります。そこで日本では「無人販売」から「ばあちゃん販売」になり、現在の主流はJA・行政の管理で行われているものが多くの売上を占めています。
そこで言い出しっぺにこの事業・店舗の「設立目的」をしっかり確認し、どんなタイプの運営方針でどの方向に向かうのかを、必ず確認する必要があります。
本来農畜産物直売所では「基本」があります。その「基本」に基づき枝葉を付ける「方針」ができるのです。ここで問題になるのは、この「方針」立てです。その地域・環境・文化によりすべての農畜産物直売所は違いがあり、戦略が異なってきます。
この辺が一番大切なところで、量販店のような内容で担当者が理解する場合がありますので、注意して頂きたいところです。
ですから、ここで言う担当者はスーパーマーケット担当からの異動は極力さけてもらう必要があります。
営利目的では農畜産物直売所は成り立ちませんし、始めは良いかも知れませんが、長くは利用者の目を誤魔かせません。もって半年でしょう。
この辺のところを整理するために、経営者と担当とのミーティングを多く重ねる必要があります。そして目的をはっきりさせ、担当レベルでの戦略を考えていくこになるでしょう。戦略は担当者が作るもので、経営者では有りません。将来のためにお勧めします。

●「地産地消が目的か」

「地産地消」とよく言われますが、現実問題としてどうでしょう?あなたの地域では年中豊富に農産物はありますか、たぶん無いのではありませんか。地産地消とは目的の一つであり、全てではありません。
「地産地消」を掲げて苦戦している直売所は少なくありません。最近では大型量販店でも「地産地消」を前面に出しています。その効果はずば抜けているわけではありません、売り場の新鮮さをアピールしているのであって、決して地元の農業の為とは思っていないと思います。これを読んで心よく思わない方々がいると思いますが、賛否両論となるでしょう。
私たちが求めている農畜産物直売所は、その時期・季節にある農産物を販売する行為であり、あるものを売るから売れるものを作る・販売することだと思います。
確かに「地産地消」は大切にキーワードです、ただこれは売りの文句・手法であり、100%これに近づくことが大切な目的であるのです。
始めは3~4割程度から始めて8割位までに近づけている直売所もあります。ではその他の商品は何でしょうか、JAの共撰共販品から供給してもらう場合もあります。また他の農産物直売所から助けてもらう方法もあります。でも年々仕入れは減らしていく必要も大切な項目であり、ここが一番のキーワードとなるでしょう。供給計画を設定し、損益分岐点からどの位他からの仕入れとするかを決めて、売れば良い・供給を上げれば良いというものではない事を自覚して欲しいと思います。
「地産地消」は基本としてあり、戦略には使用しないことです。使い方を間違うと大変な事になる場合もあります。気をつけて使用しましょう。
また「真土不二」と言う言葉がありますが、これもキーワードとして有効です。解釈の仕方にもよりますが、私はこう理解しています。

そこの土地でその時期採れたものを、その土地の人が食することが薬にも増す健康の源である

韓国に行くとよく商品に書いてあり、見る機会があります。これも農畜産物直売所でも使えるキーワードの一つでしょう。

●「スケジュールの立て方」

まずスケジュール設定では、オープン前にはハード面のスケジュールがあると思います。でも農畜産物直売所で必要なのはソフト面であり、出荷してくれる生産者とのミーティングが大切になると思います。
まずは生産者の意識をこちら側に向かせることが一番大変なことになります。始めのうちは否定的な発言ばかりで、良い地域でも少なからずあるのではないでしょうか。私はよく、「農家はうそつき」と言います。これは意外と当たっていることで、農家と話しだけしていては駄目だと思います。その農家の家・田畑に出向いて話をし、農地の状態を確認することをお勧めします。事務所で待っていても何も本当の事は入手できません。
そこで次に、項目として「生産者向けの項目」を六割位にウェイトを置くこと、その中でより多くの事項が出れば最高です。
例えば、実際に出荷できる農産物の把握が一番大変です。なぜかと言うと思うほどに少ないからです。担当者の苦悩はここから始まります。これをクリアするのに大変無駄な時間を要すると思います。以前お会いしたJAの組合長さんはここで挫折して白紙にしてしまった事例もあるほどです。また専業農家と兼業農家・家庭菜園的な出荷者など、意識の違いも驚くほど出てくると思います。専業農家は品質の良いものしか出さないと思っています。だからその他の出荷者に強く意見するでしょう、そこで担当者は意識を持って対応する必要があり、全体をまとめていかなくてはなりません。でも専業農家の参加は絶対に必要です、いざという時に仲間意識を持っていれば、将来必ず助けられることは間違いありません。
後の四割は、利用者向けと社員教育になると思います。販促も大切な項目になります。
利用者向けでは、オープンを成功させるための手法を模索しましょう。会員管理も有効です、ただし多大な費用を使う必要はありません。単純なもののほうが、効果がある場合があります。特典をオープン時とその後にポイントを絞って仕掛けるのも効果が期待できます。ここで一番肝心なのは、定番商品の売り場とその他の売り場づくりがしっかりしていることです。この辺は販促計画と一体的に考える必要があります。
社員教育では、事務管理・店内管理・レジ周りともう一つ、販促担当を位置付けることも方法の一つです。ここで言う事務管理とは、生産者データ-の管理も入り、量販店のように単純なPOSシステムではなく、仕組みが複雑なので、教育スケジュールに必ず組み込むこと。

●「その時、何をすべきか」

スケジュールが出来たら次にこれからこのスケジュールに沿って行動していかなくではなりません。量販店のように、仕入先の業者を決めれば、後は販売に向けて行動すれば良いと言う訳にはいきません。
例えば、「キャベツ」一つとっても、量販店では「キャベツ」で管理できます、しかし直売所では「浅田のキャベツ」であり、会員人数分管理しなければなりません。しかもアイテム×生産者数であり、その在庫の田畑である。担当者はそのほとんどを管理し把握しておかなければなりません。考えただけでもぞっとしませんか?
ですから担当者は大変なのです、物販事業なので人件費はそんなにかけられません。ですから前項でも書いたように、生産者との意思疎通が一番重要であり、大変な項目なのです。そこに来て農家は嘘つき・正直ではないのですから。
オープンまでのスケジュールの詰めが如何に大変で重要なのか理解して頂けたでしょうか。オープン時に閑古鳥で唖然とするか、入場制限しなければならないほど来店し、どうしようと焦るのかは、全てオープン前までに何をすべきかが大切なのです。でも上記のようになったらどちらも成功とは言えません。まだ閑古鳥のほうがましと考えるほうが得策になるかも知れません。失敗は必ずあり得ます、失敗したら次の手を打つことが出来ますが、入場制限して逃げる利用者にはなかなか有効な方策はありません。(この事は地域の環境により異なり、いちがいには言えません)
でも成功しなければ、上司又は社長・組合長に怒られます。ですから担当者は100%成功しなくてはなりません、成功して当たり前なのだと自覚することです。悪かった事を瞬時に見抜き、対策を早急にとることが肝心です。そしてその行動力が貴方にありますか?
常に意識を持って、生産者の顔色・消費者の動向・商品チェック・店内環境の異変・駐車場の状況等々を見ることが出来るかにかかっています。生産者の顔色とは、意欲的な顔色か・病気気味かなどなどを気にかけ、声を掛け合うことが結構重要で効果的な行動の一つです。

●「担当者の苦悩」

今計画している農畜産物直売所は間違った方向に向いていないか、やり忘れていないか不安材料がいっぱいです。担当者は一つ一つ行動していかなくてはなりません、そこで今自分がしている方法が正しいのかが不安になるのです。
その時、相談できる相手が居るのと居ないのでは進捗状況から見ても相当な差ができるし、苦痛も少ないものです。でも自分でやらなければいけない、将来的に思考する基礎だけは身につけておかなければならない。
この辺が担当者の苦悩であり、最悪は上司・生産者の板ばさみに合う場合もあるのです。目の前に相談相手が居ると安心材料にもなるのです。
また、農産物直売所の運営を考えるとき、生産者・農家だけでは限界があるのは否定できません。そこでJAの営農担当又は行政・普及所などが手助けしていると思われます。そこで問題は、どちらも企業体であり、自分も含め人事異動は必ず存在しています。私の今まで見てきた農畜産物直売所は必ずと言っていいほどこの問題で方針の変更等、運営自体が振り回されているのです。
例えば、小型店舗では、店長レベルの個人意識で具体的な運営を行っている店舗は少なくありません。しかし、商系の大型店舗ではそんな事は許されません。店長が代わっても店舗の方針は変わりませんが、小型店舗は店長色が出ており、「地域密着型」の一言で片付けられています。この事は決して悪いことではありません、良い方向に向かっていくことには。でも希に自分色を出したいだけの新任上司がおり、不満に思っている担当者もいるのです。そんな時、貴方はどうしますか?
いろんな場合を想定し、計画づくりの始めにはっきりとさせておくべきではないでしょうか。

●「消費者と生産者」

昨今、世間では「生産日誌の記帳」「残留農薬検査」「トレサビリティー」など敏感に言われています。量販店ではまだ少ないようですが、大手飲食チェーンでは盛んに他店との差別化に使われています。
「今日の食材は、何処どこの誰々さんの野菜です、この畑で何時収穫し、こんな生産記録があります」
生産者の顔写真付のものが、QRコードで見られるようになっています。今までに多くの農産物直売所で生産日誌・残留農薬検査の結果を公表するために、どうするかをいろいろ議論してきた経過があります。
でも消費者はそんなものにはあまり興味はありません、当たり前の事なのであり、必要な時に見ることができれば、それで良いのです。一般の消費者の概念には、農畜産物直売所で販売している農産物はすべて「有機栽培」「無農薬」「減農薬」の農産物であると思っている消費者は多く居るように思います。でも実際は通常に化学肥料・農薬を使っているものの方が多く販売されているのです。うその無い販売を心がけ、信用を得ることが大切であり、正直に表示することと思います。
以前、消費者との意見交換会の時の内容ですが、返答に困ったことがあります。こんな質問でした。

質問 「キャベツには農薬は収穫までに何回くらい散布するのですか」
回答 「昔は播種からすると、8~15回位散布していましたが、今ではいろんな防虫技術・資材等があり、5~8回位まで減らされています」

消費者はこの回答に驚き、「そんなに農薬を掛けるのですか、1~2回位だと思っていました」と言われた時、私は消費者の意識と生産者側との意識の大きなヅレがあることを感じました。もちろん追加して、理解できる内容での再回答はしました。
消費者への理解は話せば解って頂けます。生産者も消費者の要望を真摯に受け止め、聞く耳を持つことだと思います。その掛け橋が農畜産物直売所の一つの役割なのかなと思います。その為には、担当者の意識改革を必要だと思います。

●「これからが大変」

何とかオープンには大勢の助けにより、開店できるでしょう。オープニング3日位は応援という形で何とかなるのですが、しかし大変なのはこれからです。全てを担当者がしなくてはなりません、当然の話です。
毎日決まった時間までに、必要な量の商品が集まってくるのでしょうか?商品が少ない場合はどうするのですか、また多すぎたらどうするのでしょう。当然、事前の生産者とのミーティングの中で調整しなければならない項目です。しかし前項でも書いたように、農家は嘘つきが多いのです。それぞれ生産者の言い分もあるのですが、計画書に書いたようにはいきません。また、閉店時に商品が余ってしまった場合、これも困った問題の一つです。多分「出荷規約」みたいなものを作るのでしょうが、始めから規約どおりに規則しばりをしたら、次の日から商品は半減するでしょう。
こんな場合もありました。営業中に商品が不足し、生産者に電話にて連絡し、追加搬入してもらったのですが、閉店時には追加商品が残ってしまいました。これも引き取り対照としたら、今後生産者は商品の追加はしてくれません。ある程度の規約は始めからきっちりと守らせることは必要です、しかしファジーにしておかなければならない部分も多くあります。それは生産者の立場になりきれば、分かってくると思います。
また、商品のチェックとして必要なのは、協選品とは違うのです。個性がある商品が集まってくることでしょう、そこが直売のいいところでもあるのですから。曲がった「大根」などは良いほうで、大きくなり過ぎた「ほうれん草」・「胡瓜」とか、あまり「見慣れない野菜」なども出荷されてくるでしょう。それらの商品を如何に販売し、完売させるのかが担当者の技量です。そのためには、料理好きになることです、料理本もたくさん読みましょう。また野菜の勉強も必要です、最近では種苗メーカー以外に、いろんなメーカーから新品種の農産物の開発がされているので、これらをチェックすることも必要です。
後は店内で接客する時の内容です。元気・笑顔などは当然マニュアルどおりですが、農畜産物直売所なのですから、もっと中身のある接客をしましょう。それは記憶力です。

●「スーパーではない」

前項でも少し触れたのですが、スーパー・量販店では決まった規格の商品を仕入れます、特に定番商品にその傾向があります。太い胡瓜や大きすぎるほうれん草はスーパーでは見ることはあまりありません。しかし直売所ではこれらの商品を売ることができるのです。でも大きい・太い商品が良いと言っているのではありません。こだわりの中であるのであれば良い商品なのですが、やはり売れる商品はきれいで真っ直ぐのほうが量販できると思います。
またスーパー量販店では、旬の先どりが上手です。当たり前のことですが、市場に行けば全国の商品が集まっているので、店頭にいち早く売ることが出来るのです。でも直売所では同じことはできませんし、やってはいけません。むしろ消費者に、「この土地では今この野菜が旬なんですよ」と教えてあげるべきでしょう。自分達の住んでいる土地のことをもっと教えてあげるべきで、端境期などは「今の時期は、この土地では野菜が出来ないのです」と言っても過言ではありません。しかし経営者としてみれば、商品が無いから売上もありませんでは、事は進みません、多分お叱りを貰うでしょう。
直売所のコンセプトの中に「新鮮・安心・安全・安価」と言っているのを耳にします。私も最初の店舗では同じ事を書きました。新鮮さ・安さなどから見れば、スーパーのケースで霧を出して販売している商品の方が余程新鮮に見えるし、競りで仕入れた商品のほうが安いと感じます。直売所の店内では、木製の販売台に朝から置いてある商品などは、時期にもよりますが萎れていることも多々あります。スーパー量販店では「蘇生」という技術があり、優れた販売ケースがあるのです。この違いの中で私達は商売をしていくのです。本物の「新鮮・安心・安全・安価」なコンセプトで仕事をするために、大変な努力と知恵が必要になり、工夫も必要になるでしょう。
あなたの農畜産物直売所では、保存用としての冷蔵庫を用意していますか?当然ありませんか?農水省の直売所の概念には、冷蔵庫はもちろん、空調設備も必要ないと思っているようです。しかし現実問題として、保存用の冷蔵庫は必要なのでしょうか。この辺のところはよく検討する必要があります。スーパーのマニュアルの中にその答えはあります、直売所でも同じことが言えるのです。
スーパー量販店を競合店と考えるのは間違いです、彼らは売るプロなのですから。

●「売ることと、生産すること」

農畜産物直売所の担当は、非常に大変です。スーパーの仕事の2倍大変なのですと、私は経験からよく言う言葉です。販売する方は同レベルとしても、仕入れの部分ではスーパー量販店では、電話ファクスで終わりです。市場に出向く場合もあるでしょうが、基本的には電話ファクスで済みます。しかし農畜産物直売所の担当は、生産者全員が仕入れ先になるのです。もちろん毎日全生産者に電話をする訳はありませんが、毎日出荷してもらうための知識・情報をもっておく必要があります。この時期キャベツが出荷可能な生産者は誰と誰なのか、その生産者はいつまで出荷可能か、品質はどうかなどの情報をいつも更新して持っている必要があります。
そして、同時期に同一品目が大量に出荷されませんか、初年度は仕方ありませんが、今後の運営では大きな課題となってきます。この問題を解決していかなくては良い農畜産物直売所とはいえません。いろんな方法がありますので、ぜひ取り組んでください。
生産者が農産物を生産する訳ですから、何を作るのかの情報は必ず教えることが重要です。抽象的な言い方ではなく、具体的に伝えることのほうが良いと思います。そしてその商品が出荷されてきたら、全力で販売してあげることが重要であり、今後の味方になってくれるでしょう。
売るということは、販促として捉えていろいろな方法を試してみることです。生産者もいろいろ模索してくるでしょうが、素人なりの良い方法もあるのではないでしょうか。POPは簡単明瞭にすること、消費者は余り店内で活字を読みたがりません。必要な場合は持ち帰りできるタイプにすると良いでしょう。本当は口頭で伝えることが一番望ましいのです。
販売のレジはPOSを導入すると思います。個人の販売・日別データー・品目別の日別データーなどが、次へのステップになるものですから、分析できるように管理しておきましょう。実績は力です。
品名登録は、必ず固有名詞にすること、「その他野菜」とか「葉物類」とか「果実」などの登録はしてはいけません。データーにはならないし、分析する価値もありません。このような登録するのなら、バケツレジで十分であり、投資の無駄です。
宣伝広告は年一回から二回位に留め、意味のある日を決定すること、チラシを定期的に入れているところがありますが、まったく無駄な費用でしょう。価格競争にはまるだけです。そんな費用があるのなら、生産者に還元するべきでしょう。

●「一年目の実績分析と具体的方針づくり」

まず、品目別の月別実績をデーター化(金額と点数)し、いつ・何が・どれだけ売れて、残ったのか、又は不足だったのか。このデータ-をもとに、次の戦略に生かすこと、これが一年たった今必ず行うことです。このデータ-から読み取れる事項はたくさんあります。
その他に、時間帯別のデータ-も分析し、来店の山はいつあり、その時間に商品が豊富にあるか、などと一般的な方策も決して忘れずにしてください。その他のいろいろ出力されるデータ-も同様に分析し、頭に入れておくことが大切です。この辺のところが分かっていても、なかなか実行しないところですが、数字はいろんな事を教えてくれます。
また、この分析結果を踏まえて、次の具体的方針を作ることです。まず箇条書きでいいので、わかる範囲で書きまくるのです。それをグループ化し、次に肉づけしていくと、なかなか良い基礎データ-が出来ます。今度はこの項目を月別に整理し、いつまでにやるのかを整理してみます。初めての月に多く設定しても無理です。無理のない割り振りが必要です。
一周年のイベントとして、生産者の大会を開催するところは多いですが、その中身が大切です。生産者が喜ぶ事、天狗にさせる事、身近に感じさせる事、表彰もいいと思います。そして体験発表は結構やる気にさせることができます。
このころからそろそろ、「これからが大変」で記述したように「出荷規約」の遵守を仕掛けて生きましょう。まずは全員に伝え知らしめるのです、そしてルーズな人などは罰則を設けて、なにかペナルティーを与えることにしましょう。余り厳しいと恐れてしまいますので、イエローカードとか一週間の出荷停止位にしておけばいいと思います。2~3年経てば除名処分もいいのではないでしょうか。これらの項目は「出荷規約」の中に最初から盛り込んでおきましょう。
商品チェックもそろそろ必要になってくると思います。良いものと、悪いものの基準を皆できめると良いでしょう。チェック検査は生産者が交代ですると効果があります。担当者はあまり口を出さずに、生産者に任せるのがいいのです。
作付け誘導も必要になります、アイテムを増やすことが来店客数を増加させる手段の一つでもあります。収穫時期の延長が最も必要ななります。

●「店は生きている」

どんな商売にも言えることですが、店は生きていなくてはなりません、生きるとは成長していることです。動きのある売場づくりのことです。売場が安定すると、売上も、良くて安定・大体は下降します。
ではどのようにしていけばよいのでしょうか?音・湯気・煙・火などは効果的によく使われます。店内又は店頭でこれらの効果を使用し、販売・イベント等を行うことが販促として有効です。
イベントでは、歳時記にあわせて組みますが、肩を張らず、正月には七草かゆの試食、鏡開きには七輪で焼餅、ひな祭りにはおこし物づくりなどそのままを、利用者に勧めれば喜んでやっていますよ。ただしお腹一杯になるほどには提供しないで下さい。人間は満腹の時、買い物意欲は減少するものです。
こういったイベントには、生産者が自らの商品で本人が行うのが一番良いと思います。店員よりも説得力があり、効果的です。内緒ですが、人件費もかかりません。
農畜産物直売所では、生産者も消費者も同等に店を利用して、何かしている・何かがある、というように期待感に満ちた自分の店的な感覚を持たせれば成功すると思います。

危機的JA ファーマーズマーケット へ

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