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■ 危機的JAファーマーズマーケット

全国に農畜産物直売所は、JAを中心とする店舗と、行政が中心となる第三セクターからなる店舗(道の駅的なもの)と農家自ら又はグループで店舗を開店しているもの等がある。今回は特にJA事業からなる店舗を中心に話を進めていきます。
「ファーマーズマーケット」は元来農家が自ら生産から販売までを行う姿を指す。しかし全てを農家が行っていたのでは仕事にならない。そこでJAが販売業務を代行する形が今のファーマーズマーケットであります。始めは場所の提供とか販売員の代行等が主流であったものが、だんだんJAの中でも疑問が生まれ始めた。それはJAでは農産物の協撰協販を主とした営農販売だが、農家が自ら販売することはJAとして協販に反する販売手法であり、JAとしては一部の組合員の個人販売に手を貸すことが・・・と言う思いもあったとJA組合長と懇談したことがあります。
現在「地産地消」と言う言葉はJA内のみならず商業関連では良く使用されている。特に全国JA内では「地産地消」を基本方針に上げているJAも多くある。またあるJAでは、「地産地消」をイコール「ファーマーズマーケット」と考えているようです。多くは間違ってはいないとは言え、多少疑問も残るニュアンスにも聞こえる。
そんなJAに限って、供給高のみを追及しており肝心の成果を忘れている。いや成果の中身を営業開始とともに事業推進の核から先送りにしているように見られる。

●~~ファーマーズマーケットの現状~~

ファーマーズマーケットの事業報告は、売上高と前年比・計画比を報告しているJAが多くあるが、具体的な中身の報告をしているJAは多くはない。売上高は開業後2~3年順調に伸びているはずです、伸びていないファーマーズマーケットは始めから目的がずれているのであり、根本的に見直す必要があるが、そんなに多くある実例ではないでしょう。数年間は前年比を伸ばしてきたが頭打ちになっているファーマーズマーケットはかなり多く見られます。そんなファーマーズマーケットを分析してみると以外に足元を見落としている例が多いのです。組合長又は役員さんは本来の目的を忘れているケースが実に多いことに驚かされます。

●~~多くの実例~~

事業計画時に建設費用・売上予測・費用対効果等々を検討し、理事会承認を得て建設されているが、建設費用は土地代・建築費の見積り又は入札等で決定される。売上予測は未知数の中で計画される場合が殆どで、商圏調査から弾いた数字でさえ事例からパーセントをもってきて掛算したもので計画されている。難しい数字の羅列で理事会を納得させており、理事らは一億円が多い少ないと漠然と感じているだけではないでしょうか。
事務方職員はとりあえず一年目の数字が実績としてあれば、その後は前年比をクリアしていけば成果として胸をはれるのでしょう。
ここで実績が前年比ふた桁伸びをして上席から怒られる店長・課長は少ないのではないでしょうか。民間の店舗では多々見られる光景です。なぜなら数字の分析をきっちりやっているからなのです。JAにはそこが無い、または意識不足と思われます。

●~~農家からの視点~~

ファーマーズマーケットに参加している農家・組合員はファーマーズマーケットに対してどの様に見ており、どんな感想を持っているか分かりますか?アンケートをしても在り来たりな内容ばかりが集まり、聞き取りしても悪く言うと店長から嫌われるなど言わないものです、特に農家とはそういうものです。でも組合員の心の内を見取ることが急務であると感じます。組合員は意外と冷静に見ているものです。ただ一部の組合員は自己本位な意見を持っている人もあるので見極めが大切です。
でも組合員がいなければファーマーズマーケットは営業できません、また売上拡大も出来ません。その為にも組合員と一体となれるような組織づくりが大切です。

●~~利用者の視点~~

巷では産地偽装・食品表示偽装などなど、利用者は怒っています。また利用者は、ファーマーズマーケットは地元のもの・安全なものしか販売していないと信じているのです。
以前あるファーマーズマーケットで利用者に聞き取り調査をした時に、「有機野菜があるから」「無農薬の農産物があるから」と言った利用者が思いのほか多かった事を覚えています。販売する側と購入する側の思いは多々食い違っていたりするものです。
ファーマーズマーケットは仕入れたものではなく、地元の農家の皆さんが作ったものを販売していると信じてご来店頂いているのです、決して利用者の期待を裏切らない店作りをして欲しいと思います。あなたのファーマーズマーケットの産直比率は何パーセントですか?

●~~販売者の視点~~

販売者即ち職員です。職員はサラリーマンであり、上司の指示で仕事をしているのです。それぞれの店を守る店長さん達は毎日何を目標に仕事をしているのでしょうか?毎月の営業報告を誰に何を報告しているのでしょうか?目安として売上報告だと思いますが、それだけでは目的達成にはなりません。でも多くの場合その報告を求められるので仕方ないと思います。ファーマーズマーケットは他の店舗運営とは違う事をよく理解しておいて欲しいものです。

各店長さん達は、日常業務として利用者の顔を見て、生産者の顔を見て、そしてJA上席を見て仕事をしていると思います。毎日大変なご苦労だと思います、なぜならそれぞれの思いが比例していないからです。高く売りたい者、安く買いたい者と思いが違うからであり、そこにやり甲斐もあると思います。でも荒廃地の歯止め、農業後継者の増加、農家所得の向上、産地化等々が一番の目的であることを決して忘れることなく業務に勤めて貰いたいと思います。
今からでも遅くないからせめて計画づくりは正確にしっかりと進めて欲しいものです。月別売上・費用の計数計画と月別の具体的な行動計画は絶対必要です。
月々の達成報告と翌月の行動計画をしっかり検討・報告し、民間に負けないファーマーズマーケットを築き上げて欲しいと心より願うばかりです。

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